結局、親父は杉さんに分割でミニバンを弁償する事て話が付いた。
毎月3万位の分割で後に親父は転職するんだけど、ボーナス時はもっと払っていたらしい。
合計で250万払ったらしいよ!!!
これは完済後に聞いた話だったんだけど、かなり型落ちしててパッと見でもボロいミニバンにそんな金額が妥当だとは思えなかった。
親父は俺が払ったんだからもう済んだ話だと言ってたかな?
もちろん、家に入れる金は元に戻った。
親父は何だかんだ怪我の影響で仕事をちょこちょこ休んだが、杉さんの支払いは毎月しっかりしていた。
同時に罪悪感?だか外面を気にして杉さんに奢る機会も増えてたみたいで、生活はまたカツカツになった。
当たり前だよね。
収入減ってるのに使う金額も増えてるんだもん。
また、友達と遊んだりちょっと自由に使えるお金が出来てそれなりに楽しくやってた所でまた金がなくなりかなりイライラしてた。
250万…
騙されまくってんな
そんな時、奴が現れた。
そう、姉だ。
当時同棲していた彼氏と別れ家に戻って来たのだ。
今までの経緯を話、金がないと言うと姉はお前、馬鹿だなと言いながらちょっと家に金を入れてくれる様になった。
涙がとまりません
しかし、元々気が強く勝手に同棲して家に帰らなかった姉と親父の仲は悪かった。
良く怒鳴り合いの喧嘩をしていた。
ある日、姉が材料を買って来て肉じゃがを作ってくれた。
姉は今まであまり料理を作らなかったけど、どこで覚えたのか料理が上手い。
肉じゃがも美味しかった。
昔おばあちゃんが作ってくれた肉じゃがに似ていて、お代わりして食べている所に親父が来た。
肉じゃがあるよと言うと食べると言うのでよそって来て親父に渡した。
何口か食べてる時に、「これ、お姉ちゃんが作ってくれたんだよ」っと言うと「いらねぇよ、こんなもん!!」
と言って咀嚼していた肉じゃがを皿に吐き出して、箸をテーブルに投げ付けて去っていった。
殺意が湧いた。
また、バイト先に行くのに原付きが欲しかった。
それを親父に話すと猛反対された。どうやら、原付き代が惜しかったらしい。
無視して免許を取りに行って、原付きを探した。
一緒に免許を取った友達のお父さんが色々アドバイスをくれて何件も車で回ってくれた。
何だか羨ましかった。
探し出した原付きは自賠責込みの48,000円だった。
本当は友達と同じ当時流行ってたディオが欲しかったが、安さを重視した。
しかし、その金額を聞いて親父は更に反対してきた。
今どれだけ家に金が無いか、どれだけ大変な状況なのか、探せば原付き何て1万円位であるはずだと責められた。
2ヶ月貯めてた金は2万ちょい、残りを姉が出してくれた。
その頃には姉はまた余り家に寄り付かなくなっていたけど、たまに帰ってきて家に金を置いて行ってくれてた。
原付きを買ってバイク通勤を始めると、親父は手のひらを返して良い買い物したねとか、バイクに乗る時はこうするんだ!とか言ってきた。
アルツハイマーかな?っとイライラした。