数年前、自殺しようとしてた俺が未だに生きてる話
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334 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/12(土) 14:01:56.07 ID:3y8Xfu8b.net
「引き返すことを恐れる必要なんて、なにもない」
しかし、珍しいことに、レイは俺を説得するように言った。
「例え、何かに失敗したとしても、それは同じ」
「それは決してゲームオーバーじゃない」
「あなたは何度でもやり直せる」
「いまから失敗だなんて言うなよ」
俺は顔をしかめた。
「縁起が悪いだろ」
すると、なぜかレイは少しの間、黙り込んだ。
335 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/12(土) 14:07:05.52 ID:3y8Xfu8b.net
「それは、悪かったわ」
ややあって、レイが口を開いた。
「もう言わない」
「そうしてよ」
なぜ、レイが黙り込んだのか知らず、俺は言った。
「わかってるよ。ちゃんと行動して、観察して、いいやり方を考えるから」
「いってらっしゃい」
いつになく寂しげに、レイが言った。
「行ってきます」
やっぱりなにも感づかずに、俺は夜の散歩に出かけた。
339 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:01:20.70 ID:uGHuDPhd.net
いつも通りの時間、いつもの道のりではあったが、俺の足はいつもより早かった。
なぜなら、俺は焦っていた。
あと一週間もすれば、学校は春休みに入る。
行動パターンが変わらなければそれでいいが、もし変わってしまったら、決行のチャンスは遠のく。
春休みが過ぎるのを待って、新学期に入ってからまた、調査をし直さなければならない。
それは嫌だった。
俺は一刻でも早く、Aがこの世から消えてなくなることを望んでたんだ。
340 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:09:00.71 ID:uGHuDPhd.net
暗がりで、ナイフを使う。
目的を達成するためには、手段の変更も必要だということは理解していたが、その方法以外、俺の頭には浮かばなかった。
一時は、Aをどこかに捕らえ、俺の恨みをぶちまけてから殺したい、そんな願望もあったが、現実的に考えれば、そんな機会も場所もあるはずがない。
もしあったとしても、俺よりでかいAを捕らえるのは難しいだろう。
抵抗されて、逆にやられてお終いだ。
341 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:15:36.97 ID:uGHuDPhd.net
だから、ナイフの一突きで すべてを思い知らせる。それが俺にできる精一杯だと思った。
けど・・・・・・レイの言ったとおり、Aは自転車に乗っている。
と、そのとき、向かいから自転車に乗ったサラリーマンがやって来るのが見えた。
あれをAに見立ててみよう。
俺はうつむき加減で歩道の端に寄り、怪しまれないよう、速度をそのままに歩き続けた。
342 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:19:55.92 ID:uGHuDPhd.net
サラリーマンが近づいてくる。
急いでいるのか、スピードはAより早いかもしれない。
すれ違った瞬間、ナイフを突き出す。
実際にやるわけにはいかないから、俺は最大限に想像力を使ってシミュレーションした。
すれ違った瞬間だ、すれ違った瞬間・・・・・・
あと1メートル。
俺はタイミングを計り、想像の中でナイフを持った手を突き出した。
343 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:25:16.61 ID:uGHuDPhd.net
さっと風が俺の横を通り抜けた。
その瞬間、立ち止まった俺を残して、サラリーマンを乗せた自転車が遠ざかっていく。
俺は唇を噛んで、上着のポケットに入れた右手を握りしめた。
・・・・・・無理だ。
実際より、想像の方が簡単だというのに、俺の想像のナイフはサラリーマンを捕らえることはできなかった。
それどころか、いろいろ問題が判明する結果となった。
344 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:29:40.25 ID:uGHuDPhd.net
まず、自転車の動きが予測できない。
さっきのサラリーマンもそうだったように、俺という歩行者に気づいた自転車は、それを避けるように大きく車道へはみ出した。
これじゃ、物理的に手が届かない。
それから、自転車は意外と速い。
勝負は ほんの一瞬だ。
引きこもりで なまってる上に、元々運動神経がいいとは言えない俺が、その一瞬に急所を狙えるとは思えない。
それに、それらをしのぐ、根本的な問題があった。
345 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:38:25.87 ID:uGHuDPhd.net
それは、自転車に乗った人間の体勢だ。
両手でハンドルを持ち、サドルに座った状態の人間の体勢。
少し想像して欲しいんだが、殺すために狙わなきゃならないのは当然 腹部や胸部だ。
そうすると、そこはうまく手と足に防御されていて、狙うのが難しいんだ。
特に、Aはスポーツタイプってのかな、身体が前傾するような自転車に乗ってる。
そうすると、さらに防御力はアップする。
俺の突き出したナイフは、太ももか腕をかするだけだろう。
346 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:43:22.60 ID:uGHuDPhd.net
これは無理だな・・・・・・。
再び、今度は がっくりと歩き出しながら、俺はため息をついた。
これじゃ完全犯罪どころか、Aを殺せもしない。
切りつけられたAはよろめくか、転ぶくらいで・・・・・・。
・・・・・・転ぶ?
俺は はっとひらめいた。
347 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:45:33.64 ID:uGHuDPhd.net
自転車に乗ってるAは殺せなかった。
けど、転んで地面に倒れたAなら?
興奮が俺の中に戻ってきた。
Aが転ぶ、地面に這いつくばる、そこを一息にぐさっといける・・・・・・か??
348 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:49:39.67 ID:uGHuDPhd.net
・・・・・・いやいや、無理だろ。
俺は かぶりを振った。
何か完璧に転ばせる方法があったとして、Aが地面に這いつくばったとする。
けど、よっぽど打ち所が悪くない限り、そのまま這いつくばってるとは考えにくい。
Aはすぐに起き上がり、すごい形相をして俺に掴みかかってくるだろう・・・・・・
俺がナイフを刺すより先に。
349 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:53:04.46 ID:uGHuDPhd.net
下手したら、俺のナイフが突き刺さるのは、俺自身かもしれない。
〈ゲームオーバーね〉
レイの声と共に、勝ち誇ったAの顔が頭に浮かんだ。
引きこもりの同級生にあわや殺されそうになりながらも、Aは勝利をを勝ち取ったのだ。
正当防衛。そんな堂々とした理由で俺を殺して。
350 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:56:29.92 ID:uGHuDPhd.net
だめだ、そんな結末はだめだ。
俺は その想像を必死でかき消した。
俺は なんとかこの計画を成功させて、Aを殺さなきゃいけない。
生き残るのは俺で、ゲームオーバーになるのは、Aだ。
それは絶対条件だ。
351 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 05:00:45.97 ID:uGHuDPhd.net
けど、自転車に乗ったAを確実に殺すことのできる妙案は浮かばなかった。
俺はいつものようにAの後ろ姿を見送り、帰途についた。
Aを転ばせる。
Aを自転車から降ろす。
考える方向は それで間違ってないような気はしたが、具体的なこととなると さっぱりだった。
俺は とりあえず記録をつけると、ふて寝するようにベッドに潜り込んだ。
352 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 05:12:22.85 ID:uGHuDPhd.net
寝てる間に、何かいい案でも思いつかないかと ひそかに期待していたが、そんな都合のいいことなど起こらないのが〈現実〉というやつのようだった。
俺は部屋のドアを開けると、いつものように用意されてた飯をほおばった。
ここで、普段なら飯が何だったとか、うまかったとか まずかったとかあるんだが、その日に限ってはなにも覚えてない。
その原因は、皿の下に挟み込まれていた一枚の紙だった。
それは、朝刊の切り抜き、新聞のコラムだった。
353 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 05:17:39.03 ID:uGHuDPhd.net
内容は、インターネットに依存する青少年的なやつだった。
インターネットが健全な発育を阻害するとか、脳細胞がなんだとか、教育的になんだとか、フィルターが必要だとか、まあ、そういうやつだ。
もし、それを俺が新聞で読んだとしたら、大人が勝手なこと言ってんな、とか思うくらいで特に気にも留めないだろう。
ってか、まあそういう場所が救いになってるやつもいるのに、くらいは思うかもだけど。
354 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 05:26:14.39 ID:uGHuDPhd.net
けど、その切り抜きを見た瞬間、俺はかっと頭に血が上るのを感じた。
もちろん、そのどうでもいいようなコラムのせいじゃない。
だって、いいか?新聞だぞ。
それが わざわざ切り抜かれて、飯の下に置かれて、俺の部屋の前に置かれてたんだ。
誰の仕業か?もちろん俺の親だ。
『これを読んで、インターネットなんかやるのをやめなさい』
なんだ?親はそう言いたいのか??
お得意の遠回しで、この切り抜き一枚でそう察せってか??
インターネットをやめろだなんて、大体、この部屋の中で俺が何をしてるのか、あんたらは少しでも知ってるのか??
355 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 05:34:46.88 ID:uGHuDPhd.net
まあ、そのとき俺は爆発したね。
そりゃ、大声出したりもの壊したりはしなかったけど(親や他人の介入が嫌だから)、枕に顔押しつけて思い切り叫んで、自分で自分の身体をひっかいたり叩いたりした。
攻撃しやすい太ももなんかは、すぐ青あざとミミズ腫れで血が出たりしたけど、それでも俺はやめなかった。
悔しくて、悲しくて、情けなくて、どうして俺はこんな部屋にこもってんだと思った。
どうして引きこもらなきゃなんないんだって思った。
もちろん、直接の原因は俺をいじめたAにあって、それに正々堂々と打ち勝つ力のなかった自分のせいだったんだけど、俺はこのとき、一番責められるべきは親だと思った。
俺をちゃんと育てずに、こんな負け犬にした親のせいだと思った。
「引き返すことを恐れる必要なんて、なにもない」
しかし、珍しいことに、レイは俺を説得するように言った。
「例え、何かに失敗したとしても、それは同じ」
「それは決してゲームオーバーじゃない」
「あなたは何度でもやり直せる」
「いまから失敗だなんて言うなよ」
俺は顔をしかめた。
「縁起が悪いだろ」
すると、なぜかレイは少しの間、黙り込んだ。
335 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/12(土) 14:07:05.52 ID:3y8Xfu8b.net
「それは、悪かったわ」
ややあって、レイが口を開いた。
「もう言わない」
「そうしてよ」
なぜ、レイが黙り込んだのか知らず、俺は言った。
「わかってるよ。ちゃんと行動して、観察して、いいやり方を考えるから」
「いってらっしゃい」
いつになく寂しげに、レイが言った。
「行ってきます」
やっぱりなにも感づかずに、俺は夜の散歩に出かけた。
339 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:01:20.70 ID:uGHuDPhd.net
いつも通りの時間、いつもの道のりではあったが、俺の足はいつもより早かった。
なぜなら、俺は焦っていた。
あと一週間もすれば、学校は春休みに入る。
行動パターンが変わらなければそれでいいが、もし変わってしまったら、決行のチャンスは遠のく。
春休みが過ぎるのを待って、新学期に入ってからまた、調査をし直さなければならない。
それは嫌だった。
俺は一刻でも早く、Aがこの世から消えてなくなることを望んでたんだ。
340 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:09:00.71 ID:uGHuDPhd.net
暗がりで、ナイフを使う。
目的を達成するためには、手段の変更も必要だということは理解していたが、その方法以外、俺の頭には浮かばなかった。
一時は、Aをどこかに捕らえ、俺の恨みをぶちまけてから殺したい、そんな願望もあったが、現実的に考えれば、そんな機会も場所もあるはずがない。
もしあったとしても、俺よりでかいAを捕らえるのは難しいだろう。
抵抗されて、逆にやられてお終いだ。
341 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:15:36.97 ID:uGHuDPhd.net
だから、ナイフの一突きで すべてを思い知らせる。それが俺にできる精一杯だと思った。
けど・・・・・・レイの言ったとおり、Aは自転車に乗っている。
と、そのとき、向かいから自転車に乗ったサラリーマンがやって来るのが見えた。
あれをAに見立ててみよう。
俺はうつむき加減で歩道の端に寄り、怪しまれないよう、速度をそのままに歩き続けた。
342 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:19:55.92 ID:uGHuDPhd.net
サラリーマンが近づいてくる。
急いでいるのか、スピードはAより早いかもしれない。
すれ違った瞬間、ナイフを突き出す。
実際にやるわけにはいかないから、俺は最大限に想像力を使ってシミュレーションした。
すれ違った瞬間だ、すれ違った瞬間・・・・・・
あと1メートル。
俺はタイミングを計り、想像の中でナイフを持った手を突き出した。
343 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:25:16.61 ID:uGHuDPhd.net
さっと風が俺の横を通り抜けた。
その瞬間、立ち止まった俺を残して、サラリーマンを乗せた自転車が遠ざかっていく。
俺は唇を噛んで、上着のポケットに入れた右手を握りしめた。
・・・・・・無理だ。
実際より、想像の方が簡単だというのに、俺の想像のナイフはサラリーマンを捕らえることはできなかった。
それどころか、いろいろ問題が判明する結果となった。
344 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:29:40.25 ID:uGHuDPhd.net
まず、自転車の動きが予測できない。
さっきのサラリーマンもそうだったように、俺という歩行者に気づいた自転車は、それを避けるように大きく車道へはみ出した。
これじゃ、物理的に手が届かない。
それから、自転車は意外と速い。
勝負は ほんの一瞬だ。
引きこもりで なまってる上に、元々運動神経がいいとは言えない俺が、その一瞬に急所を狙えるとは思えない。
それに、それらをしのぐ、根本的な問題があった。
345 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:38:25.87 ID:uGHuDPhd.net
それは、自転車に乗った人間の体勢だ。
両手でハンドルを持ち、サドルに座った状態の人間の体勢。
少し想像して欲しいんだが、殺すために狙わなきゃならないのは当然 腹部や胸部だ。
そうすると、そこはうまく手と足に防御されていて、狙うのが難しいんだ。
特に、Aはスポーツタイプってのかな、身体が前傾するような自転車に乗ってる。
そうすると、さらに防御力はアップする。
俺の突き出したナイフは、太ももか腕をかするだけだろう。
346 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:43:22.60 ID:uGHuDPhd.net
これは無理だな・・・・・・。
再び、今度は がっくりと歩き出しながら、俺はため息をついた。
これじゃ完全犯罪どころか、Aを殺せもしない。
切りつけられたAはよろめくか、転ぶくらいで・・・・・・。
・・・・・・転ぶ?
俺は はっとひらめいた。
347 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:45:33.64 ID:uGHuDPhd.net
自転車に乗ってるAは殺せなかった。
けど、転んで地面に倒れたAなら?
興奮が俺の中に戻ってきた。
Aが転ぶ、地面に這いつくばる、そこを一息にぐさっといける・・・・・・か??
348 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:49:39.67 ID:uGHuDPhd.net
・・・・・・いやいや、無理だろ。
俺は かぶりを振った。
何か完璧に転ばせる方法があったとして、Aが地面に這いつくばったとする。
けど、よっぽど打ち所が悪くない限り、そのまま這いつくばってるとは考えにくい。
Aはすぐに起き上がり、すごい形相をして俺に掴みかかってくるだろう・・・・・・
俺がナイフを刺すより先に。
349 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:53:04.46 ID:uGHuDPhd.net
下手したら、俺のナイフが突き刺さるのは、俺自身かもしれない。
〈ゲームオーバーね〉
レイの声と共に、勝ち誇ったAの顔が頭に浮かんだ。
引きこもりの同級生にあわや殺されそうになりながらも、Aは勝利をを勝ち取ったのだ。
正当防衛。そんな堂々とした理由で俺を殺して。
350 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 04:56:29.92 ID:uGHuDPhd.net
だめだ、そんな結末はだめだ。
俺は その想像を必死でかき消した。
俺は なんとかこの計画を成功させて、Aを殺さなきゃいけない。
生き残るのは俺で、ゲームオーバーになるのは、Aだ。
それは絶対条件だ。
351 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 05:00:45.97 ID:uGHuDPhd.net
けど、自転車に乗ったAを確実に殺すことのできる妙案は浮かばなかった。
俺はいつものようにAの後ろ姿を見送り、帰途についた。
Aを転ばせる。
Aを自転車から降ろす。
考える方向は それで間違ってないような気はしたが、具体的なこととなると さっぱりだった。
俺は とりあえず記録をつけると、ふて寝するようにベッドに潜り込んだ。
352 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 05:12:22.85 ID:uGHuDPhd.net
寝てる間に、何かいい案でも思いつかないかと ひそかに期待していたが、そんな都合のいいことなど起こらないのが〈現実〉というやつのようだった。
俺は部屋のドアを開けると、いつものように用意されてた飯をほおばった。
ここで、普段なら飯が何だったとか、うまかったとか まずかったとかあるんだが、その日に限ってはなにも覚えてない。
その原因は、皿の下に挟み込まれていた一枚の紙だった。
それは、朝刊の切り抜き、新聞のコラムだった。
353 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 05:17:39.03 ID:uGHuDPhd.net
内容は、インターネットに依存する青少年的なやつだった。
インターネットが健全な発育を阻害するとか、脳細胞がなんだとか、教育的になんだとか、フィルターが必要だとか、まあ、そういうやつだ。
もし、それを俺が新聞で読んだとしたら、大人が勝手なこと言ってんな、とか思うくらいで特に気にも留めないだろう。
ってか、まあそういう場所が救いになってるやつもいるのに、くらいは思うかもだけど。
354 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 05:26:14.39 ID:uGHuDPhd.net
けど、その切り抜きを見た瞬間、俺はかっと頭に血が上るのを感じた。
もちろん、そのどうでもいいようなコラムのせいじゃない。
だって、いいか?新聞だぞ。
それが わざわざ切り抜かれて、飯の下に置かれて、俺の部屋の前に置かれてたんだ。
誰の仕業か?もちろん俺の親だ。
『これを読んで、インターネットなんかやるのをやめなさい』
なんだ?親はそう言いたいのか??
お得意の遠回しで、この切り抜き一枚でそう察せってか??
インターネットをやめろだなんて、大体、この部屋の中で俺が何をしてるのか、あんたらは少しでも知ってるのか??
355 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/03/13(日) 05:34:46.88 ID:uGHuDPhd.net
まあ、そのとき俺は爆発したね。
そりゃ、大声出したりもの壊したりはしなかったけど(親や他人の介入が嫌だから)、枕に顔押しつけて思い切り叫んで、自分で自分の身体をひっかいたり叩いたりした。
攻撃しやすい太ももなんかは、すぐ青あざとミミズ腫れで血が出たりしたけど、それでも俺はやめなかった。
悔しくて、悲しくて、情けなくて、どうして俺はこんな部屋にこもってんだと思った。
どうして引きこもらなきゃなんないんだって思った。
もちろん、直接の原因は俺をいじめたAにあって、それに正々堂々と打ち勝つ力のなかった自分のせいだったんだけど、俺はこのとき、一番責められるべきは親だと思った。
俺をちゃんと育てずに、こんな負け犬にした親のせいだと思った。
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