死なせてしまった女に贖罪をさせてくれ
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225 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:11:48.55ID:COd6JsKY.net
俺がKに話したのは あかねの近況だった。
いま、あかねは どこどこにいて、子供がひとりいて、残念だけど離婚してしまったみたいで、(ここは嘘をついた)
226 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:13:29.51ID:COd6JsKY.net
Kのことも懐かしがっていたぜ、また、ヒマをみて連絡してやれよ、そんな内容だった。
227 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:14:13.44ID:COd6JsKY.net
でも、あかねからしてみれば俺がKに話した事実は変わらないし、どこまで話したか、というサジ加減など分かりもしない。
Kがさわりのない事を話したとしても、気を使われているとあかねが考えれば同じことだ。
228 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:14:48.22ID:COd6JsKY.net
あかねは何故死んだのだろう。
おそらくは自殺だったのだろう。
自殺だったとして、その目的は俺への復讐なのだろうか。
俺があかねを死なせたのだろうか。
229 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:15:22.87ID:COd6JsKY.net
大学生だったころ、法学の講義冒頭で、教授が話していた事を、ふいに思い出した。
230 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:16:18.45ID:COd6JsKY.net
「罪には3つの種類がある。ひとつは、法律を守らなかった罪。これは、これから、われわれが学ぶ学問であるが、その大小、損失具合で相応の罰が与えられる。
231 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:16:54.78ID:COd6JsKY.net
もうひとつは、宗教における罪。教義に於いて、あるいは神によって、これもまた、量刑をへて、罰せられる。
232 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:17:27.72ID:COd6JsKY.net
最後に、道徳的な罪。
実はこれが一番厄介だ。確実に存在するにもかかわらず、その基準は おのおのまちまちである。そして罰も与えられない」
234 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:18:13.85ID:COd6JsKY.net
罪に対して与えられるのが罰。
罰とは救済なのではないか、と俺は考えた。
犯した罪に対して罰という目に見える苦痛を与えて、それを受け入れることで罪の意識を消してくれる。
だから、罰とは、「与えられる」ものなのだ。
235 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:20:25.25ID:COd6JsKY.net
罪そのものは消えなくても、「罪の意識」からの救済はある。
それならば、俺の犯した罪に、一体誰が罰を与えてくれるのだろう。
236 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:21:01.07ID:COd6JsKY.net
あかねを不幸にさせた男の名簿の最後に、俺の名前が書き加えられる。
そして、その名簿から俺の名前を消すチャンスは永遠に損なわれた。
無論、更新される事もない。一番最後なのだ。
237 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:23:30.81ID:COd6JsKY.net
俺は間違っていた。
俺は嫉妬して頭がおかしくなっていたのだ。
君を傷つけることで、俺のことを分かって欲しかった。
それがどれだけ残酷なことか、俺はきちんと理解していなかった。
ごめんなさい。本当に申し訳なかった。
だから、どうか、俺に罰を与えて欲しい。
239 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:24:15.74ID:COd6JsKY.net
いまでも心の中で何度も悔いている。
241 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:24:57.37ID:+im1HRAX.net
>>239
だから悔いても死人には何のメリットもないんだよ
253 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:32:08.22ID:COd6JsKY.net
>>241
死人にはね。
242 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:25:02.24ID:COd6JsKY.net
あかねが亡くなってから、1年と少したった頃、高校の同窓会があった。
高校3年生の時の同窓会なので、あかねと関わりがある会ではないのだが、Kも行くとのことで、俺も参加することにした。
244 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:26:05.55ID:COd6JsKY.net
ひとつだけ、聞きたいことがあったからだ。
245 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:26:59.96ID:COd6JsKY.net
懐かしい顔が並び、みんな酒が進んでいた。
おう、どうした?おい、老けたな、いま、何やってんの、結婚は?仕事は?
247 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:27:34.97ID:COd6JsKY.net
席のあちらこちらで そんな内容の言葉が飛び交っていた。
遅れてKがやってきて、一通りのやり取りの後、Kは俺のところへやって来た。
Kと他愛の無い話しをして酒を酌み交わした。
あかねの話は出て来なかった。
246 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:27:30.89ID:+im1HRAX.net
覆水盆に返らず
贖罪の不可能性も、贖罪が自分の利益のためであることも認識してない 馬鹿だなお前は
251 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:31:12.98ID:COd6JsKY.net
>>246
愚かだよ。
結局 罪を許すのは自分なんだ。
248 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:28:19.60ID:COd6JsKY.net
「ところで、たかおさ、俺、結婚するぜ」
Kは言った。
249 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:28:56.60ID:COd6JsKY.net
「そうか、まあ、おめでとう。」
250 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:29:42.58ID:COd6JsKY.net
ふと、俺は疑問に思った。
そういえば、俺は高校の時から含めて、Kの彼女の名前すら知らない。
高校3年の時、受験のうやむやと あかねとのことのごたごたで、付き合った事実しか知らなかった。その時の彼女だろうか。
252 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:31:47.23ID:R1dAM66R.net
あかねさんに なんもかかわってないのに自分が強く関わったことにしときたいっていうやつやねー
255 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:36:36.48ID:COd6JsKY.net
>>252
たった一度の裏切りが最期になったから。
254 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:33:39.44ID:COd6JsKY.net
「相手は高校の時からの彼女?」
256 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:37:29.31ID:COd6JsKY.net
「そう、いろいろあったけど、まあ、ケジメ婚てやつかな」
「相手は俺も知ってるやつか?」
257 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:38:22.38ID:COd6JsKY.net
「覚えていれば知ってるやつだ」
「誰だよ、教えてくれよ」
258 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:39:04.29ID:COd6JsKY.net
Kは名前を言って、俺は驚いた。
259 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:39:55.31ID:COd6JsKY.net
高校始めの頃、俺が告白されて振った子のひとりだった。
260 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:40:50.74ID:COd6JsKY.net
「今だから言うけどさ、俺、たかおに嫉妬してたんだよね」
「おまえが、俺に?!」
まさか、と本気で思った。
261 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:41:46.59ID:COd6JsKY.net
Kの話だと、彼女とは小学校からの幼馴染で、Kはずっと想いを寄せていたらしい。
高校に入って俺を好きになった彼女が、幼馴染で俺と同じクラスのKに探りを入るよう頼んだそうだ。
262 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:42:38.34ID:COd6JsKY.net
Kは俺と同じ中学のやつに、俺のことを聞いて、あまり良い評判を聞かなかったことを教えても、彼女は聞く耳を持たなかったという。
264 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:43:49.27ID:COd6JsKY.net
「正直、たかおには早く誰かとくっついて欲しかったよ。あかねでも、別の誰かでも」
267 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:48:44.79ID:COd6JsKY.net
そういうことか。
俺は腑に落ちた。
どうしても分からなかった違和感がひとつに繋がった。
268 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:49:58.16ID:COd6JsKY.net
「だって、たかおさ、あの頃めちゃめちゃ頑張ってたっていうか、ほら、なんか部活でも いいところまで行ってたし、全国大会まで出たんだっけ?バンドとかも人気あったしさ、なんか敵わねーなって思ってたし、彼女も諦められないでいたしさ」
269 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:50:49.48ID:COd6JsKY.net
Kは俺の本質に気付いていたわけではなかったのだ。
ただ、中学の頃の評判を嗅ぎまわってあんなことを言ったのだ。
270 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:51:34.27ID:COd6JsKY.net
「おまえ、本当はそんなやつじゃないんだろ?」
271 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:52:31.25ID:COd6JsKY.net
そして、そこには恋愛がらみの男の嫉妬があった。
誰にでも人当たりが良いKが俺にだけ当たりが厳しかったのも、あかねとのことを応援したり、他の娘をけしかけたりしたのも、Kが俺に付き合い始めた自分の彼女のことを紹介しなかったのも、全てはそこに、理由があった。
272 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:53:22.10ID:COd6JsKY.net
俺は、今日この会に来た理由、つまり、Kにひとつだけ聞きたかった質問をぶつけてみた。
273 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:54:34.30ID:COd6JsKY.net
「今さらだけど、おまえが あかねを振ったとき、俺に悪いからって断わったんだってな?」
Kの表情が曇った。
「なんでだ?」
274 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:55:14.01ID:COd6JsKY.net
Kは黙り込んだ。
「好きな娘がいるからでは駄目だったのか?」
275 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:55:54.36ID:COd6JsKY.net
そのせいで、俺はあかねに邪険にされた。
あかねはKに対して諦めがつかなかった。
俺さえいなければ、Kと付き合えたかもという希望を持った。
こじつけかもしれない。
けれども、その一言がなければ、あかねも ただの幼い恋を拗らせなかったのではないか。
俺がKに話したのは あかねの近況だった。
いま、あかねは どこどこにいて、子供がひとりいて、残念だけど離婚してしまったみたいで、(ここは嘘をついた)
226 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:13:29.51ID:COd6JsKY.net
Kのことも懐かしがっていたぜ、また、ヒマをみて連絡してやれよ、そんな内容だった。
227 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:14:13.44ID:COd6JsKY.net
でも、あかねからしてみれば俺がKに話した事実は変わらないし、どこまで話したか、というサジ加減など分かりもしない。
Kがさわりのない事を話したとしても、気を使われているとあかねが考えれば同じことだ。
228 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:14:48.22ID:COd6JsKY.net
あかねは何故死んだのだろう。
おそらくは自殺だったのだろう。
自殺だったとして、その目的は俺への復讐なのだろうか。
俺があかねを死なせたのだろうか。
229 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:15:22.87ID:COd6JsKY.net
大学生だったころ、法学の講義冒頭で、教授が話していた事を、ふいに思い出した。
230 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:16:18.45ID:COd6JsKY.net
「罪には3つの種類がある。ひとつは、法律を守らなかった罪。これは、これから、われわれが学ぶ学問であるが、その大小、損失具合で相応の罰が与えられる。
231 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:16:54.78ID:COd6JsKY.net
もうひとつは、宗教における罪。教義に於いて、あるいは神によって、これもまた、量刑をへて、罰せられる。
232 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:17:27.72ID:COd6JsKY.net
最後に、道徳的な罪。
実はこれが一番厄介だ。確実に存在するにもかかわらず、その基準は おのおのまちまちである。そして罰も与えられない」
234 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:18:13.85ID:COd6JsKY.net
罪に対して与えられるのが罰。
罰とは救済なのではないか、と俺は考えた。
犯した罪に対して罰という目に見える苦痛を与えて、それを受け入れることで罪の意識を消してくれる。
だから、罰とは、「与えられる」ものなのだ。
235 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:20:25.25ID:COd6JsKY.net
罪そのものは消えなくても、「罪の意識」からの救済はある。
それならば、俺の犯した罪に、一体誰が罰を与えてくれるのだろう。
236 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:21:01.07ID:COd6JsKY.net
あかねを不幸にさせた男の名簿の最後に、俺の名前が書き加えられる。
そして、その名簿から俺の名前を消すチャンスは永遠に損なわれた。
無論、更新される事もない。一番最後なのだ。
237 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:23:30.81ID:COd6JsKY.net
俺は間違っていた。
俺は嫉妬して頭がおかしくなっていたのだ。
君を傷つけることで、俺のことを分かって欲しかった。
それがどれだけ残酷なことか、俺はきちんと理解していなかった。
ごめんなさい。本当に申し訳なかった。
だから、どうか、俺に罰を与えて欲しい。
239 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:24:15.74ID:COd6JsKY.net
いまでも心の中で何度も悔いている。
241 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:24:57.37ID:+im1HRAX.net
>>239
だから悔いても死人には何のメリットもないんだよ
253 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:32:08.22ID:COd6JsKY.net
>>241
死人にはね。
242 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:25:02.24ID:COd6JsKY.net
あかねが亡くなってから、1年と少したった頃、高校の同窓会があった。
高校3年生の時の同窓会なので、あかねと関わりがある会ではないのだが、Kも行くとのことで、俺も参加することにした。
244 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:26:05.55ID:COd6JsKY.net
ひとつだけ、聞きたいことがあったからだ。
245 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:26:59.96ID:COd6JsKY.net
懐かしい顔が並び、みんな酒が進んでいた。
おう、どうした?おい、老けたな、いま、何やってんの、結婚は?仕事は?
247 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:27:34.97ID:COd6JsKY.net
席のあちらこちらで そんな内容の言葉が飛び交っていた。
遅れてKがやってきて、一通りのやり取りの後、Kは俺のところへやって来た。
Kと他愛の無い話しをして酒を酌み交わした。
あかねの話は出て来なかった。
246 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:27:30.89ID:+im1HRAX.net
覆水盆に返らず
贖罪の不可能性も、贖罪が自分の利益のためであることも認識してない 馬鹿だなお前は
251 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:31:12.98ID:COd6JsKY.net
>>246
愚かだよ。
結局 罪を許すのは自分なんだ。
248 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:28:19.60ID:COd6JsKY.net
「ところで、たかおさ、俺、結婚するぜ」
Kは言った。
249 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:28:56.60ID:COd6JsKY.net
「そうか、まあ、おめでとう。」
250 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:29:42.58ID:COd6JsKY.net
ふと、俺は疑問に思った。
そういえば、俺は高校の時から含めて、Kの彼女の名前すら知らない。
高校3年の時、受験のうやむやと あかねとのことのごたごたで、付き合った事実しか知らなかった。その時の彼女だろうか。
252 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:31:47.23ID:R1dAM66R.net
あかねさんに なんもかかわってないのに自分が強く関わったことにしときたいっていうやつやねー
255 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:36:36.48ID:COd6JsKY.net
>>252
たった一度の裏切りが最期になったから。
254 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:33:39.44ID:COd6JsKY.net
「相手は高校の時からの彼女?」
256 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:37:29.31ID:COd6JsKY.net
「そう、いろいろあったけど、まあ、ケジメ婚てやつかな」
「相手は俺も知ってるやつか?」
257 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:38:22.38ID:COd6JsKY.net
「覚えていれば知ってるやつだ」
「誰だよ、教えてくれよ」
258 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:39:04.29ID:COd6JsKY.net
Kは名前を言って、俺は驚いた。
259 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:39:55.31ID:COd6JsKY.net
高校始めの頃、俺が告白されて振った子のひとりだった。
260 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:40:50.74ID:COd6JsKY.net
「今だから言うけどさ、俺、たかおに嫉妬してたんだよね」
「おまえが、俺に?!」
まさか、と本気で思った。
261 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:41:46.59ID:COd6JsKY.net
Kの話だと、彼女とは小学校からの幼馴染で、Kはずっと想いを寄せていたらしい。
高校に入って俺を好きになった彼女が、幼馴染で俺と同じクラスのKに探りを入るよう頼んだそうだ。
262 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:42:38.34ID:COd6JsKY.net
Kは俺と同じ中学のやつに、俺のことを聞いて、あまり良い評判を聞かなかったことを教えても、彼女は聞く耳を持たなかったという。
264 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:43:49.27ID:COd6JsKY.net
「正直、たかおには早く誰かとくっついて欲しかったよ。あかねでも、別の誰かでも」
267 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:48:44.79ID:COd6JsKY.net
そういうことか。
俺は腑に落ちた。
どうしても分からなかった違和感がひとつに繋がった。
268 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:49:58.16ID:COd6JsKY.net
「だって、たかおさ、あの頃めちゃめちゃ頑張ってたっていうか、ほら、なんか部活でも いいところまで行ってたし、全国大会まで出たんだっけ?バンドとかも人気あったしさ、なんか敵わねーなって思ってたし、彼女も諦められないでいたしさ」
269 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:50:49.48ID:COd6JsKY.net
Kは俺の本質に気付いていたわけではなかったのだ。
ただ、中学の頃の評判を嗅ぎまわってあんなことを言ったのだ。
270 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:51:34.27ID:COd6JsKY.net
「おまえ、本当はそんなやつじゃないんだろ?」
271 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:52:31.25ID:COd6JsKY.net
そして、そこには恋愛がらみの男の嫉妬があった。
誰にでも人当たりが良いKが俺にだけ当たりが厳しかったのも、あかねとのことを応援したり、他の娘をけしかけたりしたのも、Kが俺に付き合い始めた自分の彼女のことを紹介しなかったのも、全てはそこに、理由があった。
272 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:53:22.10ID:COd6JsKY.net
俺は、今日この会に来た理由、つまり、Kにひとつだけ聞きたかった質問をぶつけてみた。
273 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:54:34.30ID:COd6JsKY.net
「今さらだけど、おまえが あかねを振ったとき、俺に悪いからって断わったんだってな?」
Kの表情が曇った。
「なんでだ?」
274 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:55:14.01ID:COd6JsKY.net
Kは黙り込んだ。
「好きな娘がいるからでは駄目だったのか?」
275 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2017/05/10(水) 05:55:54.36ID:COd6JsKY.net
そのせいで、俺はあかねに邪険にされた。
あかねはKに対して諦めがつかなかった。
俺さえいなければ、Kと付き合えたかもという希望を持った。
こじつけかもしれない。
けれども、その一言がなければ、あかねも ただの幼い恋を拗らせなかったのではないか。
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